現在の製造業の世界では、「ものづくり」には自動化された機械(マシニングセンタ等)がなくてはなりません。このような新しい機械は、経験のない人でも簡単に加工できます。重要なのは「オペレータ」でなく「機械技術者」です。機械技術者は、多岐に渡る専門知識や技術を十分理解し、経験することで育成されます。簡単に使えるように設定・プログラミング・維持管理ができるようになるのです。機械科では、このように「ものづくり」における機械分野の基礎的な知識や技術、安全に関する知識や必要な考え方、態度・姿勢などを身につけ、機械の整備、プログラミング、維持管理などもできる人材を育てたいと考えています。「ものづくり」をとおして経験を増やし、自信をつけ、自ら学べる技術者の育成をめざします。

実習内容

1年生

  • 手仕上げ加工実習
    やすりを使い、真鍮材料からペーパーウェイトを作ります。
  • リレーシーケンス実習
    簡単な電気機器の制御
  • 電子回路実習
    ICを使い簡単な回路を作ります。
  • 電気工事実習
    電気工事の基本作業を学びます。
  • アプリケーション実習
    ワープロ、表計算、プレゼンを扱います。
  • 電子工作実習
    テスター(キット)を組み立てることではんだ付けなど学びま
    す。

2年生

  • CAD実習
    コンピュータを使って効率よく製図を描きます。
  • 加工実習
    工作機械(旋盤、フライス盤等)を操作し図面で指定された形状・精度で切削加工します。
  • 板金実習
    薄い鉄板を切ったり、曲げたりすることでいろんな形状にすることができます。
  • PLC実習
    工場の自動化などに必要なPLCを使ったシーケンス制御を学びます。
  • 溶接実習
    電気溶接(被覆アーク溶接)、ガス溶接など、鉄鋼材料を溶かして接合する「溶接」の基礎を学びます。
  • NCプログラミング実習
    自動化された工作機械で加工するためのプログラミングを学びます。

3年生

  • 創造製作実習
    マシニングセンターを中心に、部品を加工し、小型の万力を製作します。
  • 材料実験
    機械材料の特性を学びます。
  • 計測実習
    品質や精度の高いものを作るために、正しい測定方法や、測定したデータを処理する手法を学びます。
  • 特機実習
    NC旋盤、研削盤、ホブ盤等の工作機械を使い、図面どおりの部品を作成します。

 

授業内容

課題研究

主な学習内容
  1. 作品製作,製品開発
  2. 調査,研究,実験
  3. 産業現場等における実習
  4. 職業資格の取得
学習の目的

工業高校で今まで学んだ知識・技術を用いて、自分たちで設定した課題を計画、実践、検討、改善するプロセスを通じ、ものづくりを経験し力をつけます。

製図

主な学習内容
  1. 製図の役割
  2. 工業の各分野に関する製図・設計製図
  3. 情報機器を活用した設計製図
学習の目的

JIS規格の作図ルールに基づき、設計者と製作者の意思の疎通が円滑に行えるようにします。

工業管理技術

主な学習内容
  1. 工業管理技術の概要
  2. 生産の計画と管理
  3. 工程管理と品質管理
  4. 安全管理と環境管理
学習の目的

工業における生産と管理との仕組みを関連付けて学び、工業生産の管理ができるようにします。

機械工作

主な学習内容
  1. 機械工作法の発達
  2. 機械材料
  3. 各種の工作法
  4. 工業量の測定と計測機器
  5. 生産の管理
学習の目的

ものづくりを機械材料の加工性や工作法の視点から捉え,工業生産と相互に関連付けて、機械材料の加工や工作を行うことができるようにします。

機械設計

主な学習内容
  1. 生産における設計の役割
  2. 機械に働く力
  3. 材料の強さ
  4. 機械要素と装置
  5. 器具と機械の設計
学習の目的

器具や機械などを荷重の条件や使用の条件などを踏まえ、効率的な設計の必要性について学びます。工業生産と相互に関連付けて考え、器具や機械などの設計ができるようにします。

生産技術

主な学習内容
  1. 社会構造の変化と生産技術
  2. 生産における電気技術
  3. 生産における電子技術
  4. 生産における制御技術
  5. 生産におけるロボット技術
  6. 生産の自動化技術
学習の目的

ネットワーク化を利用した工業生産の最適化の視点で考え、ロボットなどの生産の自動化機器を活用して工業生産のシステムを構築することができるようにします。

電子機械

主な学習内容
  1. 産業社会と電子機械
  2. 機械の機構と運動の伝達
  3. 電子機械の入力や出力を構成する要素
  4. 電子機械の制御方法
  5. コンピュータによる電子機械の制御
  6. 社会とロボット技術
学習の目的

情報化が進展する社会におけるメカトロニクス技術を活用する視点で考え、電子機械の発展へ対応できるようにします。

原動機

主な学習内容
  1. エネルギー変換と環境
  2. 流体機械
  3. 内燃機関
  4. タービンエンジン
  5. 冷凍装置
学習の目的

原動機を有効に活用する視点で捉え,工業生産と相互に関連付けて考え、原動機によりエネルギーを有効活用することができるようにします。

自動車工学

主な学習内容
  1. 人と自動車
  2. 自動車の原理
  3. 自動車の構造
  4. 自動車と電気・電子技術
  5. 自動車と安全
  6. 自動車と環境
学習の目的

自動車を多種多様な装置から構成される工業製品の視点で考え、安全で安心な自動車の提供を担うことができるようにします。

取得できる資格

卒業後の職業・進学イメージ

職業

  • 鉄鋼メーカー
  • 自動車メーカー
  • 機器メーカー
  • 飲料メーカー
  • 技能五輪選手
  • 技能五輪指導員

進学

  • 愛知工業大学 機械工学専攻
  • 大同大学 機械工学
  • 名城大学 機械工学科